原始反射を統合するには

近年、発達障害と言う言葉や原始反射という言葉を耳にすることが増えてきました。よく勘違いされる人がいますが、「原始反射の残存」=「発達障害」ではありません。ですが、発達障害の子の多くに、この原始反射の残存が見られます。

反射とは、刺激によって無意識に起こる体の反応です。そして、原始反射は、赤ちゃんの生存と発達に役立つために備わった機能です。通常、生後6~12か月以内にほとんどの原始反射は統合されて起こらなくなります(生後12ヶ月以内の赤ちゃんの場合は、原始反射が出て当然になります)。しかし、成長しても統合されず、反射が起きてしまう子がいます。反射が起きるということは、意図していない動作が、勝ってに起こってしまうため、私生活だけでなく、運動や学習の妨げになります。多くの場合、その原因は、成長過程で刺激が不足したことによります。この原始反射の残存は、子供だけの問題だけでなく、大人の場合でも、残っていると社会生活に馴染めなかったり、生き辛さを感じてしまい、問題になります。

例えば、脊椎ガラント反射と言う原始反射があります。どういったものかと言うと、腰や背中に刺激が加わると、お尻を左右に傾けるという反射です。この脊椎ガラント反射は、赤ちゃんが産道を通るときに使われる反射です。産道を通る際、腰や背中に刺激が入ることで、自ら体を捻りスムーズに産道を通りぬけることが出来ます。そのため、帝王切開で出産した場合、この反射が使われていないため、反射が統合されずに残ってしまうことがあります。

脊椎ガラント反射の残存によって起きる可能性のある問題は、・姿勢が悪い・夜尿症・集中力・記憶力に問題がある・落ち着きがない、などです。

原始反射が残っているということは、成長過程で、その刺激が不足していた可能性が高いと考えられます。

発達のマイルストーンと言うのをご存じですか。例えば、生後3ヶ月位になると、うつ伏せの状態で頭を持ち上げ、生後5ヶ月位から寝返りを打ち、その後、ずりバイから始まり、座って姿勢を維持、ハイハイ、つかまり立ち、と言うように段階を踏んで成長していきます。こういった成長の過程を発達のマイルストーンと言います。こられの過程で、体に刺激を受けて脳は成長していき、体の使い方を学習することで、原始反射が統合されていきます。だから、発達のマイルストーンはとても重要な刺激であり、決して飛ばしていいのもではありません。

代表的な原始反射

原始反射を統合するには

ネットで原始反射を統合する方法を検索すると、比較的簡単にその方法を見つけることが出来ます。例えば、モロ反射を統合するための方法を検索すると、スターフィッシュというエクササイズが見つかります。これは手と足を広げたり、閉じたりする運動です。

こんなに簡単に出てくる情報ですが、当院に、モロ反射の相談で来る子供や大人がいます。なぜだと思いますか。答えは簡単です。そのエクササイズをやっていたのに、モロ反射が統合できなかったからです。実は、ネットで簡単に見つけることのできるエクササイズでは、効果が出ない人が少なくありません。

エクササイズに大事なのは、形を真似するのではなく、なぜそのエクササイズをするのか、と言ったことや、原始反射が脳や神経のどのシステムが関わっているのか、を理解して、正しい方法で行うことです。理解していない人が指導すると、エクササイズの効果がなかった時に、別のアプローチを考えだすことが出来ません。ネットで簡単に見つかる情報のほとんどは、形だけを真似ていているだけで、神経の繫がりを理解しないで行われているため、効果が出ない人に対しての対策が書かれていない場合がほとんどです。

原始反射を統合するためには、正しい刺激の強度や量を、正しい方法で行うことです。そうすることで、ほとんどの原始反射は統合することが可能です。

当院では

当院が行う原始反射への対応は、Mellilo Methodを軸に、今まで学んだ機能神経学や機能性医学の要素を取り入れたアプローチになります。

機能神経学の小児ケアで世界的に有名なDr.Melillo (「薬に頼らず家庭で治せる発達障害とのつき合い方」の原著作者)の小児アプローチは【Mellilo Method】として知られています。

当院の知識は、Mellilo Methodの認定を受け、自らもオーストラリアで小児発達専門のクリニックを運営するDr.Rinaudoが、日本で機能神経学を学ぶ人に向けて行うMellilo Methodのセミナーを継続的に受講し、学んでおります。通常、Dr.Melilloの許可なくMellilo Methodという名のセミナーが行われることはありません。Dr.RinaudoとDr.Melilloの関係性から実現した、日本で唯一行われるているMellilo Methodの名を冠したセミナーです。※当院が、Mellilo Methodの認定を受けているわけではありません。

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発達障害に関しては以下のページをご覧ください。

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